秋になると見かける小さな里芋には「きぬかつぎ用」と「里芋」と表示されているものがありますが、きぬかつぎと表示されている里芋は「石川早生」「石川芋」という種類の里芋です。
石川芋をきぬかつぎ用として売られていることが多いですが、普通の小さな里芋でもきぬかつぎを作ることができます。
「きぬかつぎ」は、里芋で作る料理の名前です。
また、一般的に蒸し器で蒸して作るきぬかつぎを、もっと簡単に作るために電子レンジを使う方法やお湯で茹でる作り方のレシピや、美味しく食べるためのトッピングについても紹介しますね。
簡単に作れるのに、里芋の味をぞんぶんに味わえます。
子供のおやつや晩酌のおつまみはもちろん、おもてなし料理にも向いています。
スーパーで小さな里芋を見かけたら、ぜひきぬかつぎを作ってみてくださいね。
きぬかつぎと里芋の違い、きぬかつぎ用とは?
秋に「きぬかつぎ」と表示されている里芋が売っていることがありますが、普通の里芋とどう違うの?と疑問に思ったことはありませんか?
きぬかつぎと表示されている里芋は、「石川早生」という品種の里芋です。
石川芋とも呼ばれていますよね。この里芋は小ぶりできぬかつぎを作るのに適しているので石川早生自体をきぬかつぎと表示して売っていることがあります。
では、きぬかつぎの表示がない里芋はきぬかつぎを作るのに向いていないかというと、そんなことはなく、石川早生以外の里芋でも美味しい衣かつぎが作れます。
きぬかつぎと里芋の違いは何かというと、どちらも里芋ではありますが、里芋はじゃがいもやさつまいもといった芋の種類の名前で、きぬかつぎは丸い里芋の皮ごと蒸して半分だけ皮を剥いた料理のことを言います。
里芋のきぬかつぎの洗い方
きぬかつぎを作るときは、里芋は小ぶりでコロコロッと丸いものを準備します。
里芋の小芋を大き目のボウルに入れてたっぷりの水を入れて軽く泥を洗い流します。
汚れた水は一度捨て、今度は小芋が少し顔を出す程度の水を入れて、ガラガラかき混ぜます。
水が汚れてきたら水を捨て、きれいな水を入れてまたかき混ぜます。
何度か水を入れて変えて、水が濁らなくなるまで続けます。
こうすることで、小芋どうしが擦れあって、表面の汚れやヒゲのような毛がきれいになります。
大きい里芋の場合は、半分に切ります。
きぬかつぎを蒸し器で作る方法
- 里芋を皮のまま良く洗い、立たせて安定するように下を少しカットします
- 里芋の真ん中辺りに包丁で軽く切り込みを1周入れておきます
- 蒸し器を準備し、蒸し器の湯気がたってきたら里芋を並べ、強火で15~20分程度蒸します
- 蒸しあがったら切り込みを入れた部分の上の皮をむいて出来上がりです
蒸しあがった里芋の皮は熱いうちに剥いた方が剥きやすいです。熱いのでヤケドに気をつけて下さいね。キッチンペーパーなどで皮をつかむとツルンとむけますよ。
きぬかつぎを電子レンジで作る方法
蒸し器がない場合は電子レンジでも簡単に作ることができます。
- 里芋を洗い、底をカットして切り込みまで入れたら耐熱皿に並べ軽くラップをします。
- 電子レンジに入れて、500Wで5分程度加熱し、加熱後に皮をむきます。
里芋が蒸しあがったかがわからない場合は、1番大きい里芋を竹串で刺してスーッと通れば大丈夫です。
きぬかつぎを茹でて作る方法
きぬかつぎは蒸すことの他に、茹でて作ることもあります。
- 茹でて作る場合は、里芋を皮ごと綺麗に洗ったら、蒸す時と同じように下をカットして真ん中辺りには包丁で1周切り込みを入れておきます。
- 里芋を水から火にかけて、15~20分茹で竹串がスーッと入れば出来上がりです。
茹でて作るきぬかつぎは、蒸した時と味は変わりませんが、茹でた方が少し水分が多めでネットリした食感になります。
きぬかつぎの食べ方
きぬかつぎを食べる時は、皮の部分をつまんで押すと、里芋がつるんと出てくるのでそのまま食べることができます。
里芋を蒸すだけというシンプルな作り方のきぬかつぎは、皮をむいて塩やゴマ塩をかけたりお醤油をちょこんとつけるだけで美味しいものです。
塩の他に、味噌だれもきぬかつぎの定番です。
味噌だれの作り方
味噌・酒・砂糖・みりんを鍋に入れ混ぜながら火をかけ、水分がなくなったら味噌だれの出来上がりです。
きぬかつぎにトッピングしましょう。
ゆず味噌の作り方
その他、ゆず味噌は爽やかな口当たりでゆずが好きな人にはおすすめです。
ゆず味噌の作り方も簡単ですよ。
作り方は、ゆずの皮をみじん切りにして実は絞っておきます。
鍋に砂糖・みりん・味噌を入れて煮詰め、仕上げにゆずの皮としぼり汁を混ぜるとゆず味噌が出来上がります。
大きい里芋でもきぬかつぎは作れる?
一般的に小さい里芋で作るきぬかつぎですが、大きい里芋でも作ることができます。
大きい里芋の場合は、里芋を半分に切って作ります。
大きい分、加熱時間を少し長くするようにして、竹串がすっと通ることを確認してくださいね。
里芋と衣かつぎ まとめ
秋から冬にかけて出回る小さくて丸い里芋は、きぬかつぎにすると里芋の素材の美味しさを味わうことができます。
作り方も蒸し器や電子レンジで蒸したり、茹でるだけで食べられるのが簡単です。
子供のおやつにも、晩酌のおつまみにも、おもてなし料理にもピッタリです。
お塩やお醤油でシンプルに食べたり、ちょっと凝って味噌ダレをトッピングしてもオシャレですね。
スーパーで小さな里芋か売っていたら、ぜひ「きぬかつぎ」を作って食べてみてくださいね。