焼きジャケを食べたら、中が生焼けになっていることってありますよね。
気にしないでうっかり生焼けの鮭を食べてしまったら、食中毒にならないか心配です。
鮭にはアニサキスという寄生虫がいるので、生では食べない食品ですが、スーパーで普通に販売されている塩鮭や新巻鮭は、加工するときに真水で洗い一度冷凍しているので、健康な大人が少し生焼けの鮭を食べたから、必ず食中毒やアニサキス中毒になるということはありません。
万が一、生焼けの鮭を食べてしまって、下痢や嘔吐・腹痛などがある場合は食中毒が疑われます。
下痢や嘔吐・腹痛がある場合は、水分を十分にとって安静にしてください。体内にいる細菌を早く外に出すために下痢止めなどは飲まないで、症状が続く場合は病院を受診するようにします。
また、下痢はないけどお腹に激痛があるという場合は、アニサキス中毒の場合があります。
すぐに病院を受診するようにしてください。
生で食べられるサーモンと鮭の違いや新巻鮭は生で食べられるか、焼きしゃけの中が半生だったときのレンジの再加熱の仕方、食中毒を起こしたかも?というときの症状について紹介します。
鮭は生で食べても大丈夫?
鮭には、アニサキスなどの寄生虫がいる場合があるので、基本的には生で食べることはできません。
アニサキスなどの寄生虫は、マイナス24度以下で48時間以上冷凍すると死滅すると言われています。
普通にスーパーで販売されている銀ジャケや新巻鮭は、流通の過程で冷凍されているので寄生虫がいることは滅多にありません。
たまに、スーパーでも「生 秋鮭切り身」などの生の表示が書いている鮭がありますが、これは流通の過程で冷凍していないという意味で、生食用ではないので生では食べないでくださいね。
生焼けの鮭は食中毒や腹痛になる?
スーパーに並んでいる鮭は、加工するときに真水で洗浄しているので、あまり食中毒の菌がついていることはありません。
健康な大人の場合は食中毒になることは滅多にありませんが、体調が悪いときや免疫力の低い子供やお年寄りの場合は鮭を生で食べないように気を付けてくださいね。
鮭の食中毒菌と症状
鮭についている食中毒の菌で多いのが「腸炎ビブリオ菌」や「サルモネラ菌」です。
腸炎ビブリオ菌の中毒は、水のような下痢や腹痛になります。
またサルモネラ菌の中毒では、下痢や腹痛に加えて吐き気や発熱、頭痛の症状が出ることもあります。
腸炎ビブリオ菌は食後6時間~96時間、サルモネラ菌は食後6時間~48時間後に発症すると言われています。
アニサキスの寄生虫の症状
アニサキス中毒の場合は、下痢などはなく激しく胃が痛くなったり胃液を吐くのが特徴です。
アニサキス中毒の症状は、食後8時間~数日後に発症することがあります。
しかし、アニサキスは魚に寄生する寄生虫で、人間の体の中では生きていけないため、通常は便とともに体外に排出されます。
ごくまれにアニサキスが胃や腸壁に入るとミゾオチのあたりに激しい痛みがでます。
鮭とサーモンの違い
お寿司屋さんで人気のサーモンは生で食べられるので、鮭も生で食べられると勘違いすることがありますが、鮭とサーモンは種類が違います。
お寿司屋さんで出てくる生のサーモンは、養殖で育っていて寄生虫が入っていない餌を食べて育っています。
また、お寿司屋さんのサーモンは必ずマイナス20度以下に冷凍したものを使うことが義務づけられているので、安心して生食できるんです。
反対に天然の鮭が食べている餌のオキアミにはアニサキスが寄生していることがあり、アニサキスが寄生しているオキアミを食べた鮭にもアニサキスが寄生してしまいます。
生食用の鮭と加熱用の違い
たまに、料理屋さんで生の鮭を刺身で出していることがありますよね。
生で食べる鮭は、天然の鮭ではなく養殖している鮭のことが多いんです。また、一度冷凍してアニサキスを死滅させてから解凍して刺身にしています。
これは、加工工場などの特別な冷凍技術があるのでできることですので、スーパーで売られている生鮭を一度冷凍すれば生で食べても大丈夫な訳ではありませんので気を付けてくださいね。
新巻鮭は生で食べることができる?
生で食べられる新巻鮭は、養殖物で一度冷凍されたものです。
天然の鮭で作られたものや、冷凍されていない新巻鮭には、アニサキスが寄生している可能性があります。
生で食べられる新巻鮭は、そのまま刺身にしたりマリネにして食べます。
塩分が多いときは、1~1.5%程度の塩水につけて何回が塩水を変えながら、4~5時間かけて塩抜きをします。
スーパーなどで売られている新巻鮭は、生食できるか確認した方が安心ですね。
焼いた塩鮭や新巻鮭が半生だったときはレンジで何分?
ロースターやフライパンで焼いた鮭の身が、生焼けのような色になっているときってありますよね。
その場合は、ラップをかけずに電子レンジで再加熱するのが簡単です。
ただ、長くレンジをかけると身がパサパサになったり、爆発して鮭の身がレンジ内に飛び散ってしまうことがあります。
鮭をレンジで再加熱するときはレンジの温め機能を使わずに、20秒くらい加熱して様子を見て、加熱が足りないようなら10秒くらいづつレンジをかけた方が失敗がありません。
焼き鮭を生で食べてしまったら?
鮭は生では食べない魚ですが、焼きジャケの中がちょっと生焼けなのに食べたとき、食中毒の症状がないときはしばらく様子を見てください。
塩鮭や新巻鮭、刺身用でない銀鮭やハラスを生食するのは危険ですが、焼いた鮭の中が少し生焼けだったくらいでは、必ず食中毒になってお腹をこわすということはありません。
しばらく様子を見て、下痢や嘔吐・腹痛などがなければ大丈夫です。
時間がたったら、食中毒の症状が出てきたというときは、水分をしっかりとり下剤などは飲まずに病院を受診しましょう。
小さい子供やお年寄りは免疫力が低いので、健康な大人よりも食中毒になりやすいので、生焼けの鮭を食べてしまったときは、注意してみてあげてください。
また、食べている最中に焼き鮭の中が生焼けなのに気が付いたら、レンじなどで再加熱してしっかり火を通して食べるようにしたいですね。