さつまいもを買ってきたら、あまり美味しくなかったということはありませんか?
美味しいさつまいもを見分ける方法や、お料理によって向いているさつまいもの種類について紹介します。
また、お芋堀りで収穫したさつまいもが甘くない原因や、美味しくするための保存方法のほか、お芋を長期保存するときのコツについてまとめました。
甘くて美味しいさつまいもを、より美味しく食べるためのポイントです。
参考になれば嬉しいです。
美味しいさつまいもの見分け方
さつまいもの種類によって多少違いますが、一般的な美味しいさつまいもの見分け方は、
- ふっくらしていて重みがある
- 皮の色が均一でツヤがあり鮮やかなあずき色をしている
- 皮の表面に凹凸が少ない
また、甘いさつまいもは切り口の部分に蜜が出てくるので、切り口が黒い蜜の跡があるものは甘いさつまいもです。
反対にあまり美味しくないさつまいもの場合は、皮の部分から出ているヒゲ根が硬いものや、痩せて細いさつまいも繊維が多いので選ばないようにしましょう。
また、皮の表面に黒い斑点が出ていたり、両端がしおれているさつまいもは、低温障害を起こしている可能性があります。
低温障害を起こしているさつまいもは苦味があるので気をつけてくださいね。
さつまいもの種類と特徴
一口に美味しいさつまいもと言っても、作る料理によって向いているもの品種があります。
スーパーで売られているさつまいもの中から、タイプ別の特徴や向いている料理についてまとめました。
さつまいもを選ぶときの参考にしてみてくださいね。
ホクホク系のさつまいも
ホクホク系のさつまいもは、焼き芋はもちろん天ぷらや煮物など、いろいろな料理に幅広く使うことができます。
加熱するとホクホクした食感になり、水分が少なめなものが多く、焼き芋にすると昔ながらの味になります。
スーパーで見かけるさつまいもの中では、「鳴門金時」や「紅あずま」がこの仲間です。
ねっとり系のさつまいも
ねっとり系のさつまいもは、水分が多くねっとりと甘いのが特徴です。
加熱すると、ねっとりしたクリームのような食感で、糖度も増しとても甘くなり、焼き芋に向いています。
種子島の「安納芋」が有名ですが、「紅はるか」も安納芋に負けず劣らず甘いさつまいもですよ。
しっとり系のさつまいも
しっとり系のさつまいもは、ホクホク系とねっとり系の中間になり、焼き芋にするとねっとりした中にもホクホクの食感もあり、甘みが強いのに後味がスッキリした上品な味わいです。
焼き芋の他にスイーツ系や干し芋に向いています。
「紅はるか」や「シルクスイート」がしっとり系のさつまいもの部類に入ります。
さつまいもの皮の栄養
焼き芋やさつまいもを料理するときに、皮はどうしていますか?
皮は剥いて食べるという方も多いですが、さつまいもの皮にはビタミンCやカルシウムが多く含まれています。
また、皮と身の間には「ヤラピン」という成分が多く含まれています。
このヤラピンはさつまいもにしか含まれていない成分で、腸の働きを活発にしてお通じを良くする働きがあります。
さつまいもの果肉の部分には食物繊維も多いので、特に便秘がちの人は皮ごとしっかりさつまいもを食べたいですね。
焼き芋を食べるとおならが気になるという人も、さつまいもを皮ごと食べることでヤラピンが消化を助けるので、おならが少しだけ出にくくなるんですよ。
芋ほりのさつまいもが甘くない!
お芋ほりで掘ったさつまいもが、甘くないというと感じたことはありませんか?
さつまいもは、堀ってから2週間くらいした頃から糖度が増して甘く美味しいさつまいもになります。
子供たちがお芋堀りをしてきて、今日すぐに食べたいというときは、スライスしてフライドポテトのようにして揚げたり、大学芋にしたり、油であげる料理にすると、比較的ボソボソした食感が気にならなくなります。
また、蒸かしてマッシュしてから、スイートポテトなどにするのもオススメです。
お芋の天ぷらやさつまいもご飯のように、甘さと食感を味わう料理は、掘りたてのさつまいもよりも2週間くらい追熟させたさつまいもの方が向いています。
さつまいもの保存方法
さつまいもを保存するときは、1個づつ新聞紙に包みダンボールや紙袋に入れて保存します。
ビニールに入れて保存すると、早く傷む原因になります。
お芋掘りで収穫したさつまいもは、通気性の良い場所に2~3日おき、乾いた泥を払ってから新聞紙に包みます。
このときに、さつまいもを水で洗ってしまうと長持ちがしなくなりますので、気をつけてくださいね。
さつまいもを保存するときの温度
さつまいもは暖かい場所で栽培されているので、冷蔵庫の中に入れて保存すると低温障害を起こしてしまい長持ちしません。
さつまいもを保存するのに適した温度は10度~18度程度です。
冬場の寒い時期は、5度以下になると低温障害をおこしますので、新聞紙で包んでダンボールに入れたさつまいもは、リビングなどの暖房を使う部屋に置いておくと良いでしょう。
反対に夏場の暑い時期は18度以上になり、芽が出てしまったり腐敗してしまいます。
夏にさつまいもを保存する場合は、新聞紙に包んで冷蔵庫の野菜室で保存すると長持ちします。
野菜室の室温は5度~7度くらいですので、ぎりぎり低温障害を起こさない温度ですが、冷蔵室に入れてしまうと5度以下になってしまうので気をつけてくださいね。
さつまいもの保存期間
適温で保存したさつまいもは、3ヶ月~半年ほど保存することができます。
お芋掘りで収穫したさつまいもも、2週間目頃から追熟が始まり2ヶ月~3ヶ月頃が一番甘くなるといわれています。
上手に保存して、甘くて美味しいさつまいもを食べたいですね。
また、傷がついているものや小さいものは早く傷んでしまうので、保存しているさつまいもは傷があるものや小さいものから食べるようにしてくださいね。
さつまいもの冷凍保存
さつまいもは低温保存が向いていない食材ですが、調理方法によっては生のまま冷凍することもできます。
冷凍庫で保存できる期間は、約2ヶ月程度です。
さつまいもを生のまま冷凍保存
生のさつまいもを冷凍する場合は、皮を洗い調理するときの大きさに切り分けて、10分ほど水につけてあく抜きをした後に、水分を拭き取りジップロックなどに密封して冷凍します。
調理に使う場合は、凍ったまま使います。
生のままで冷凍すると、多少筋っぽさが気になりますが、煮物やスープなどに使うと多少気にならなくなります。
加熱してから冷凍
丸のままのさつまいもをレンジで加熱したり、輪切りにしてフライパンで焼いたものは、粗熱をとりラップやジップロックで密封して冷凍します。
調理に使う場合は、レンジで解凍したり、凍ったまま煮物などに使うことができます。
少し筋っぽさが気になる場合もありますが、生で冷凍するよりもパサつき感や筋っぽさは少なくなります。
マッシュしてから冷凍
加熱したさつまいもを潰してからジップロックに平らになるように広げて冷凍します。
そのまま解凍してスイートポテトなどお菓子作りやサラダに使うのに便利です。
多少乾燥気味になりますが、調理してしまうとあまり気になりません。
切ったさつまいもの保存方法
大きなさつまいもで一度に使いきれないという場合は、洗わずにさつまいもを切り、断面が空気に触れないように切り口にしっかりラップをして新聞紙に包んで保存します。
切る前に洗ってしまった場合は、残りを冷凍するか、水につけて冷蔵庫で保存します。
全体がしっかり水に浸かるようにして、毎日水を替えれば2日~3日は冷蔵庫で保存することもできますが、なるべく早く食べるように心がけてくださいね。
さつまいもの選び方や保存方法 まとめ
スーパーでも色々な種類のさつまいもが並んでいます。
焼き芋や天ぷらなど、作るお料理によって適している品種も違います。
美味しいさつまいもで作る焼き芋は、最高です!
栄養満点のさつまいも、沢山食べたいですよね。