固い鏡餅は、木槌や金槌で叩いて割るか、水につけて電子レンジで柔らかくしてから手でちぎって食べます。
鏡開きの由来である江戸時代から、刃物で切ることは切腹を連想させて縁起が悪いとされ、鏡餅は木槌(きづち)で細かく割っていました。
現代でも、鏡餅は包丁を使わずに、手や木槌で割って食べるのが良いとされています。
「切る」や「割る」は縁起が悪いので、「開く」という、末広がりで縁起が良い言葉を使います。
固い鏡餅の食べ方 柔らかくする方法
鏡餅をまるごと水につけて半日ほど置いて、電子レンジでドロドロにならない程度に温めると、手でちぎることができます。
食べやすい大きさにして、お雑煮やお汁粉などにしていただきましょう。
お餅はふくらむと早いので、電子レンジの前で様子を見ながら温めてください。
「ちぎる」と言いましたが、鏡餅は包丁などの刃物で切らないことが大切です。
江戸時代から、刃物で切ることは切腹を連想させて縁起が悪いとされ、鏡餅は木槌(きづち)で細かく割っていたからです。
切るということがダメなので、木槌や金槌で割るのが最もよい方法ですが、手でちぎるなど、それ以外の方法なら大丈夫です。
ちなみに、お雑煮は、年神様にお供えした鏡餅をいただくための料理といわれています。
「お餅などを入れて雑多に煮込む」から「雑煮」となり、具材や味噌の種類など、地域によって様々な味付けになっています。
カチカチに固い鏡餅の切り方
乾燥してひび割れしている鏡餅は、木槌や金づちで叩いて割ります。
鏡餅を叩いて割るときは、叩く部分を布や新聞紙で覆うと破片も集めることができます。
粉々になってしまった部分は、集めて煮たり揚げてかき餅にしたりして食べることができます。
真空パックのサトウの鏡餅の切り方
真空パックになっている鏡餅は、パックから取り出し水にくぐらせて、ラップをかけてレンジで15秒ほど加熱し、水で濡らした包丁で切ります。
15秒ほどレンジで加熱しても切れなければ、様子を見ながら10秒ずつ追加で加熱します。
あまり加熱しすぎるとトロトロになって切りにくいので、少しずつ加熱するようにしてくださいね。
鏡餅でおかきの作り方
おかきは、鏡餅を叩いて出来た小さなお餅を、油でそのまま揚げて塩を振ったら完成です。
大きなお餅も1cm角ほどのサイズにすると、おかきにすることができます。
おかきにするお餅は乾燥していた方がサクサクで美味しく作れます。鏡餅はすでに乾燥しているので、美味しいおかきが出来ます。
鏡餅を食べる日はいつ?
鏡餅を食べる日は毎年の1月11日とされています。
ただ、地方によって違いがあります。
関東・東北・九州など多くの地方(「松の内」という門松などを飾る期間が1月7日までの地方)は1月11日、関西(松の内が1月15日までの地方)は1月15日または20日に行われています。
鏡開きの由来
鏡餅は、お雑煮やうどん、お味噌汁やお汁粉など、汁物に入れて煮込んでいただきます。
鏡餅には穀物の神様「年神様(としがみさま)」宿っています。
年神様は、お正月にやってきて人々に新年の良運と1歳分の年齢を与えると言われています。
年神様が宿っていた鏡餅を食べることで、年神様の力を授けていただき家族の無病息災を願います。
鏡開きの由来は、戦国時代~江戸時代に武士の魂である甲冑の前にお餅をそなえて、お正月明けに食べる「具足祝い」「具足開き」が、一般に広がっていった行事と言われています。
ちなみに、創立記念や結婚式などの記念日に大きな酒樽を木槌で開くことも「鏡開き」といいます。
酒屋さんが樽酒の蓋を鏡と呼んでいたことがはじまりです。
お餅の鏡開きも、樽酒の鏡開きも、どちらも新たなスタートや区切りのときに無病息災を祈願するという意味は同じです。
まとめ
鏡開きの意味を知ってみると、今までよりも素敵な一年のスタートにすることができそうですね。
固くなった鏡餅は、木槌や金づちで叩いて割ったり、水につけた後に電子レンジで柔らかくして食べます。
叩いて割ったときに出たかけらは、集めて汁物に入れたり油であげておかきにすると美味しいですよ。
鏡餅は飾るだけではなく、ひとつ残らず食べて、1年の無病息災をお祈りしてみましょう。